Eno.476 白井 牡丹の日記

牡丹の手記-14

さて、脱出が目前に迫ったところでアタシのことでも書き残しておくことにする。

アタシの名は白井牡丹、しがない幻想学者だ。
おそらくこれを読んだ奴は幻想学とは何かと首をひねっていることだろう。
無理もない、表には知られていない名前だ。だいたいは民俗学を隠れ蓑にしているね。

幻想学とは読んで字のごとく、妖精だの妖怪だの幻想の存在と思われているものの研究をする学問を指す。
奴らは確かに実在する、しかしその実在を「知っている」者しか認識することはできない。
ごく稀にそうじゃなくても波長が合って見えることがある奴もいるらしいが…まあそれは例外中の例外だ。
子供の頃は信じてたのに見えなかったぞって思ってるかい?
知っているのと信じているのは別物さ。無知な奴に奴らは見えない。

っと、知らん奴にいつまでも書き連ねても仕方がない。これはアタシと同じ幻想学者がもし万が一この島を訪れた場合のメッセージだ。
ヤニが切れて何も調査らしい調査はできなかったわけだが、それでも気付いたことはある。
以下にそれを書き記しておくから何かの参考にしてくれ。

以下、小難しい文章が続いている………