Eno.323 冥月サトリの日記

Page7-8:出航

 
救助船に乗る直前、以前声をかけてきた忍者とまた会った。
会話の内容は、書き留めておくにも足らないどうでもいいことだ。

それよりイカダに乗って飛び出していく連中は何がしたいんだい?
見たくもない光景が救助船からよく見える。
よく彼らを利用して生き延びることができたなと感心するよ。


伝説のアヒル島。

だれが何の目的で僕らをここに招いたのか。
結局それを知る術はなかった。
あの伝説のアヒル像が呼んだのだとしたら、
僕はきっと招かれざる客だったんだろうさ。
僕と彼らとでは、アヒルバトルに対する価値観が違いすぎる。

あるいは、これは何かのチャンスだったのかもしれない。
けれどもう船が出る。何かを成すにはもうとっくに手遅れだ。

この遭難生活で、僕が何を得られたのかは分からない。
何も得られなかったかもしれない。何かを失いすらしたかもしれない。

けれどとにかく今は、早く家に帰って布団の中で眠りたい。
明日の運勢を占ってからね。