Eno.793 ゼルカの日記

もうおしまい。

………。
オパーヴさんの条件を聞き、条件を飲んで約束した後
またあの声が聞こえた。

俺にしか聞こえないその声と姿。

ハル?
「ねぇ………」




ハル?
「どうして…生きようとするの?」




ハル?
「僕がいないのに生きてたって意味がないよ」




ハル?
「それに君は今、とても鋭利なものを持っている」




ハル?
「それを思いっきり刺して、死ねばいい」




ハル?
「そしたら、楽になれる。
 もうあんな奴らのこと考えなくていい。
 約束なんてしなくていい、アイツらのことなんてどうでもいいんだ」




ゼルカ
「………」




ハル?
「もしあれなら船から落ちればいい!
 今からでも遅くないならこの島と一緒…」




ゼルカ
「もういい」



ゼルカ
「もういいよ、その言葉もう聞き飽きたから。
 もうお前の言葉に壊れたりなんかしない」


ゼルカ
「俺は生きなきゃいけないんだ。
 誰かの為に、みんなの為に…あの子の為にも。
 たまに責任感に押しつぶされそうになるけど、
 それでも俺は行くよ。」


ゼルカ
「だから…もう近づくな」



乗り越えたわけではない。
きっとこれからも悔やみ続けるだろうけど。
それでも進まなきゃ。

影に背を向け歩く。

だからもう、メソメソするのはおしまい。

そして、これはきっと…。

ハル?
「………そう」



???
「残念、だなぁ…」