ここに来るまでに何があったか
私がいた国、ノルテステラには滅びの予言があった。真の王が生まれる時、厄災が目覚めるのだという。それを前にして、女王陛下は“世界を手繰り寄せ”はじめた。本人は何も言わなかったけど、私達は知っている。外の世界からの迷子、であった私達とアラストルを滅びから逃がす、ひいては“元の世界に帰す”ためであったことを。
ノルテステラは島1つだけが海に浮かんでいるような死にかけの星。陛下の魔術は、ピントを合わせる要領で世界同士を重ね合わせとし、ノルテステラ王国の範囲だけを次元的にアーシエ側にめり込ませる、というものだった。物理的なものではなく、人も住んでいない範囲だったから迷惑がかかる相手は誰もいなかった。魔術を行使している陛下が亡くなった場合は徐々に重ね合わせが解かれて、アーシエとノルテステラは離れておしまい。安全側に倒された設計だった。
そしてこれから1年も経たないうちに陛下が崩御された。圧政の対価を命で払うことになったわけだけど、それは滅びの予言が現実のものになったことを表していた。義理を通すべき相手もいなくなったし、何より陛下からそのように言われていたからと、私達はアーシエ側に帰還したわけだけど……。
厄災、ひいては滅びの呪いをアーシエ側に通すわけにはいかなかった。救世主達を運び、厄災と直接交戦したのが私というわけだ。いくら殴り合いに自信があると言っても、3……いや、4種同時は流石に荷が重かった。或いはそれだけ私を高く買ってくれた、ということかもしれない。竜の亡骸に神の成れの果て、都市喰いの怪物……そして、自己進化・自己増殖兵器アバドン。……特にアバドンは、前者3種を一部なりとも取り込んで大変なことになった。
紆余曲折あったけど、ほぼ相討ち。厄災は討たれて、私も力尽きる形で墜落。問題は、そうやって落ちた場所がノルテステラの範囲ということで。世界諸共崩壊しつつあったノルテステラのそれに巻き込まれてしまった、ということだった。
そうなると疑問が1つ残る。包帯を巻いたのは誰か?少なくとも私にそんな余裕はなかったし。
敢えて言うなら、迎え入れたこの世界が、ということだと思っている。そのようにしか説明がつかなかった。
ノルテステラは島1つだけが海に浮かんでいるような死にかけの星。陛下の魔術は、ピントを合わせる要領で世界同士を重ね合わせとし、ノルテステラ王国の範囲だけを次元的にアーシエ側にめり込ませる、というものだった。物理的なものではなく、人も住んでいない範囲だったから迷惑がかかる相手は誰もいなかった。魔術を行使している陛下が亡くなった場合は徐々に重ね合わせが解かれて、アーシエとノルテステラは離れておしまい。安全側に倒された設計だった。
そしてこれから1年も経たないうちに陛下が崩御された。圧政の対価を命で払うことになったわけだけど、それは滅びの予言が現実のものになったことを表していた。義理を通すべき相手もいなくなったし、何より陛下からそのように言われていたからと、私達はアーシエ側に帰還したわけだけど……。
厄災、ひいては滅びの呪いをアーシエ側に通すわけにはいかなかった。救世主達を運び、厄災と直接交戦したのが私というわけだ。いくら殴り合いに自信があると言っても、3……いや、4種同時は流石に荷が重かった。或いはそれだけ私を高く買ってくれた、ということかもしれない。竜の亡骸に神の成れの果て、都市喰いの怪物……そして、自己進化・自己増殖兵器アバドン。……特にアバドンは、前者3種を一部なりとも取り込んで大変なことになった。
紆余曲折あったけど、ほぼ相討ち。厄災は討たれて、私も力尽きる形で墜落。問題は、そうやって落ちた場所がノルテステラの範囲ということで。世界諸共崩壊しつつあったノルテステラのそれに巻き込まれてしまった、ということだった。
そうなると疑問が1つ残る。包帯を巻いたのは誰か?少なくとも私にそんな余裕はなかったし。
敢えて言うなら、迎え入れたこの世界が、ということだと思っている。そのようにしか説明がつかなかった。