無題
「……もしもし?」
「もしもし?俺だよ俺……これだと詐欺みたいだな、代行だよ。無事?」
「無事です、一緒にいた人たちのおかげで……」
「えアイラと電話繋がった?!?!!ちょっと声聞かせて」
「あの、ちょっと静かにしてくれませんかマキナさん、心配なのはわかるんですけど」
「あっはい………」
「…お父さん、無事だったんだ。私と同じくどっかに流されてたんじゃないかと思ってた。」
「あ~、そのことなんだけど……」
「あの時君は足を滑らせて落ちたらしくて。助けようとした時に海を覗いたら消えてたんだって。」
「だから、あんたのお父さんも船も無事だったよ。」
「……というか、あの落ちた後なにがあったの?」
「ええと、無人島に14人くらい漂着して、漂着した先が海開きがどうとかで……色んな世界の海と繋がってるとかで漂着した島が沈むらしくて、一緒にいた人と協力して生き残ったり、船作ったり、花火大会したりして……今救助船にいます。」
「……あ~~、すっごい楽しそうだ、よかった。そっか、そういう世界かぁ……」
「ここについて何か知ってるんですか?」
「いや、その世界については全く知らないけど……無差別に引っ張ってくる世界ってめちゃくちゃ迷惑だなって……」
「……なんか他の世界は知ってるような言い方ですね」
「知ってるよ、大昔行った闘技場とか、無くなった俺らの出身地とか……今でもパラレルワールドとか別世界云々とかは触れざるを得ない状況だからねぇ、俺ら。」
「……えぇ?」
「まあ、そこら辺の話は帰ったらしようか。ごめんね、あんまり幼い時にこういう壮大すぎる事情を伝える訳にもいかなくて……」
「とにかく……俺とこいつがすぐ迎えに行くから。安心して待っててよ。」
「そうだ、あの世界で何かお宝見つけた?」
「え、アヒルのおもちゃとか………」
「アヒル………」