明日
暗闇の淵にいる。
身体が動かない。眠っているのだろうか。知覚は出来るのに触覚に結びつかない、奇妙な感覚。
何が起きている?状況を把握しようと目を開く。……開かない。瞼の暗闇が視界を覆っているのが分かる。なのに、周囲の状況を把握するのに支障はなかった。
……これは肉眼じゃない。霊視……或いは魔眼?でもそんな能力、ボクはもって無かったはずだけど。まぁどうでもいいか。
ここは海の上、船の上。
(………いや、なんで僕助かってるんだ……?)
誰かが運んでくれた?何故場所がわかったの?
…………そういえば意識を失う前、異様な音がした。
海の魔力を甘く見すぎた。質量転移の術式で移せない程膨らんで破裂した……と言ったところか?なんだ、想定よりもずっとずっと成功率は低かったのか。
(でも成功した……四割ほど。)
復元出来たのは、言ってしまえば記録。何があったのかを第三者視点で閲覧できただけで、実体験としての記憶を取り戻すことは叶わなかった。
その後は…………まぁ崩壊してしまったんだろうと思う。その中で意識を失ってその後は。
(……助けられた。)
誰かが助けてくれた。運んでくれた。……置いていかないでくれた。
優しい人。温かい人。かっこよくて冷たくて、沢山沢山微笑んでくれる人たち。
たとえ忘れてしまっても、変わらないものがあるなんて思わなかった。知らなかった。
……はは、ボクってば気づくのが遅いね。
(嫌いなものこそを、愛する)
(…………なら、大嫌いなボクの事も愛さなきゃ。)
先ずは目を開けることから始めよう。
今日は終わり、明日が来る。
身体が動かない。眠っているのだろうか。知覚は出来るのに触覚に結びつかない、奇妙な感覚。
何が起きている?状況を把握しようと目を開く。……開かない。瞼の暗闇が視界を覆っているのが分かる。なのに、周囲の状況を把握するのに支障はなかった。
……これは肉眼じゃない。霊視……或いは魔眼?でもそんな能力、ボクはもって無かったはずだけど。まぁどうでもいいか。
ここは海の上、船の上。
(………いや、なんで僕助かってるんだ……?)
誰かが運んでくれた?何故場所がわかったの?
…………そういえば意識を失う前、異様な音がした。
海の魔力を甘く見すぎた。質量転移の術式で移せない程膨らんで破裂した……と言ったところか?なんだ、想定よりもずっとずっと成功率は低かったのか。
(でも成功した……四割ほど。)
復元出来たのは、言ってしまえば記録。何があったのかを第三者視点で閲覧できただけで、実体験としての記憶を取り戻すことは叶わなかった。
その後は…………まぁ崩壊してしまったんだろうと思う。その中で意識を失ってその後は。
(……助けられた。)
誰かが助けてくれた。運んでくれた。……置いていかないでくれた。
優しい人。温かい人。かっこよくて冷たくて、沢山沢山微笑んでくれる人たち。
たとえ忘れてしまっても、変わらないものがあるなんて思わなかった。知らなかった。
……はは、ボクってば気づくのが遅いね。
(嫌いなものこそを、愛する)
(…………なら、大嫌いなボクの事も愛さなきゃ。)
先ずは目を開けることから始めよう。
今日は終わり、明日が来る。