Eno.18 アカシア・デビルアイの日記

己の体質と、今後について

薬屋を始めたばかりの頃は、
頻繁に身体のどこかしらに不調を起こしていた。

他人や実験動物を利用せず、
自らの肉体をサンプルとして薬剤を投与し続けるためだ。
友人や己の身体からの警告を無視して、毎日のように研究を繰り返していた。

ある日の実験を境に、突然体調が安定するようになった。
知り合いの医者に診てもらったら、
お前の血液は完全に毒に置き換わっている、と言われた。

毒素が飽和している。或いは馴染んでいる。

つまりは、誰とも身体的な接触を持てない代わりに、
唯一無二で最高の実験体とも言える肉体を得たのだ。


もちろん、これからも研究を続ける。
みんなが本物の夢を見れるような新薬を、自分の店で売り出すまで。


話は変わるが、今回の漂流で得た成果はかなり大きい。
これは書くまでもないかもしれないな。

研究を抜きにしても、
再会できた束島の皆と過ごす時間はあたたかくて、刺激的で、
何より楽しかった。

また会えたら嬉しいと想いを馳せながら、水平線の先を見つめた。