最後のささやき
船に積まれた荷物の中の貝殻を耳に当てると、かすかに呟く声が聞こえる。






「ねえ、きみ」
「あのかたってだれなのか、わからないけど」
「どんなゆるしてもらえないことがあったのか、わからないけど」
「もうなかないで」「だいじょうぶ」
「ぼくもてつだうから、
いっしょにがんばっていこう」
「きっといつか、なくのをやめてよかった、
がんばってよかったなあって、おもえるようにしてみせる」
「まずは、あまくておいしいものをたべよう!」
「かなしいきもちが、ちょっときえていくよ」