翼の魔女
翼の魔女の一族は代々特別な魔法が扱える。
それが、テレポートの魔法だ。
しかし、この魔法は魔力の消費が激しい。
「行って帰ってくる。」
これが一日で出来る世代は優秀とされてきた。
それでは、今代の翼の魔女はどうか。
コードネーム「エルエール」
彼女は一族の歴史を見ても数人しかなし得なかった3回の転送に耐えうる魔力を蓄えることができた。
今代は優等生だ。
そう周りに囁かれて育ったエルエールには、絶望的に素質が無かった。
魔力の量は多いが、魔法のセンスが無い彼女には自身に相性の良かった風の魔法しか扱うことができなかった。
今でこそ、風の魔法に限っては魔女並に扱える彼女であるが、その影には青春を捨てて勉強と特訓を繰り返す日々があったのだ。
そうして手に入れた今の地位。
そして今の激務。
彼女がお酒に逃げるのも仕方がないことだったのかもしれない。
そうして現実逃避をしながらも、今の仕事を続けているのは
自分の努力を認め、近くに置いてくれている人がいるからなのだろう。
------
通信技術が発展しないこの世界において、テレポートは最も早く情報を運ぶ手段である。
翼の魔女の一族はこの世界で特別な存在のひとつなのだ。
もし簡単に連絡ができる機械が世界中に普及することになれば、一族の価値は大きく落ちることになるだろう。
大きな力を獲得し、
その結果、戦争の果てに海の底に沈んだ文明の資料を読んだ。
私が軽はずみにこのスマホという技術を持ち帰れば、戦争のスピードは激化し
歯止めが効かなくなるところまで行ってしまうのではないか。
「私も優等生ですからね。
色々と考えてしまうんですよ。」
「あっ、このボールペン書きやすいですね……。」
「もう少し熟考して、相談して
この技術を持ち帰るか決めるとしましょうか。」
「どうするにせよまずは、この地の座標をしっかりと覚えなくてはなりません。」
「遊んでいるわけではありませんよ?
きちんとやることはやっていますから。」
「明日も観光案内してくれるそうですし、持って帰ってきた金貨を売ればしばらくは遊んで暮らせるみたいですし。」
「色褪せていた私の青春時代に、遅れてやっと彩りが訪れた感じがしますね。」
「いえいえ、遊んでいるだけではありませんよ。
ですけど、もう少しだけこの休暇兼お仕事を続けさせてもらいましょう。」
それが、テレポートの魔法だ。
しかし、この魔法は魔力の消費が激しい。
「行って帰ってくる。」
これが一日で出来る世代は優秀とされてきた。
それでは、今代の翼の魔女はどうか。
コードネーム「エルエール」
彼女は一族の歴史を見ても数人しかなし得なかった3回の転送に耐えうる魔力を蓄えることができた。
今代は優等生だ。
そう周りに囁かれて育ったエルエールには、絶望的に素質が無かった。
魔力の量は多いが、魔法のセンスが無い彼女には自身に相性の良かった風の魔法しか扱うことができなかった。
今でこそ、風の魔法に限っては魔女並に扱える彼女であるが、その影には青春を捨てて勉強と特訓を繰り返す日々があったのだ。
そうして手に入れた今の地位。
そして今の激務。
彼女がお酒に逃げるのも仕方がないことだったのかもしれない。
そうして現実逃避をしながらも、今の仕事を続けているのは
自分の努力を認め、近くに置いてくれている人がいるからなのだろう。
------
通信技術が発展しないこの世界において、テレポートは最も早く情報を運ぶ手段である。
翼の魔女の一族はこの世界で特別な存在のひとつなのだ。
もし簡単に連絡ができる機械が世界中に普及することになれば、一族の価値は大きく落ちることになるだろう。
大きな力を獲得し、
その結果、戦争の果てに海の底に沈んだ文明の資料を読んだ。
私が軽はずみにこのスマホという技術を持ち帰れば、戦争のスピードは激化し
歯止めが効かなくなるところまで行ってしまうのではないか。
「私も優等生ですからね。
色々と考えてしまうんですよ。」
「あっ、このボールペン書きやすいですね……。」
「もう少し熟考して、相談して
この技術を持ち帰るか決めるとしましょうか。」
「どうするにせよまずは、この地の座標をしっかりと覚えなくてはなりません。」
「遊んでいるわけではありませんよ?
きちんとやることはやっていますから。」
「明日も観光案内してくれるそうですし、持って帰ってきた金貨を売ればしばらくは遊んで暮らせるみたいですし。」
「色褪せていた私の青春時代に、遅れてやっと彩りが訪れた感じがしますね。」
「いえいえ、遊んでいるだけではありませんよ。
ですけど、もう少しだけこの休暇兼お仕事を続けさせてもらいましょう。」