Eno.331 流月

セレクト・ウィズ・ハート


同時刻 ■■■■にて

『彼の地では本来存在できないはずなんだが……どうなっている?』

『生命活動には大きな支障が出るだろうが、存在変質によって間を保たせているようだ。言うなればただの人間とそう変わらんだろうよ』

『ふむ。彼女の魔力無しではせいぜい一週間程度が限界だろうが……何がそうさせている?』

『なに、簡単な事だよ。可能性の追求と言うやつだね。根本は君と変わらないんだから、もう一人の自分を見る感覚で楽しめばいいじゃないか』

『そんな趣味はないんだけどなあ……、枝分かれした一つの可能性と言えば正しいかもしれんけどさあ、絶対長生きできねえってこれ』

『さあ、それはこれから分かる事さ』