Eno.431 ユドハ

経緯

「やっほ〜いユド。元気〜?」

「イイヤ」「何の用だ?」



「おっ話が早くて助かります」

「実は優待?ってので、南国リゾートへのキップを貰ったんだけど……あげる〜」


「?」
「いつものような誘いではない……」

「ン……そうか」
「キミは確か、海がニガテだったな」
「つまり……押し付けを?」


「覚えてくれてんだ! うれし〜!!」

(おおはしゃぎだ)


「まっ、言っちゃえばそーだね!
オレ海とか船とか、もー全然酔っちゃって耐えらんないから〜……
でもユドあったかいとこスキじゃん? そゆコト〜」


「ンン……」
「普段と違って見返りを何も求めないのが少し気味悪いが……」
「まあ、じゃあ」「貰っておくよ」


やった! おみやげ期待していい?」

「イヤ」







(海は大シケ、大した荷物もなく船から放り出され、絶海の孤島)


(本当に参ったな……)