新年度への準備で忙しい、春休みのある日のこと。
やることを終えて一休みしていた昼下がり。
冷蔵庫にあるとっておきのプリンに想いを馳せながら、ちょっと横になったのが悪かったらしい。



目を覚ませば、そこは見慣れた天上ではなくって。
一面に広がる青い空。波の音。それから、どこまでも続く青い海。
テレビや写真でしか見たことのない光景が、目の前に展開されていた。



むにっと自分のほっぺをつねってみる。
それなりに痛い。……でもほら、痛みを感じる夢だってあるかもしれないし。
とりあえず、現実でないことが起っているのは確かだろうから。



こうしてなにがなんだかわからないまま、少年の冒険は始まった……のかもしれない。
見知らぬ島での生活、エンジョイできるといいね。


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◇砂浜に手紙の入った瓶が落ちていた◇
開いてみると、そこには『かつてこの"シマ"にいた』という人物が残したものらしい。
……もしかして、状況はけっこうピンチなのかもしれない。
とりあえずレシピってやつを参考に、いろいろ動かないといけないのかも。


◇役に立ちそうな？ 雑誌が落ちていた◇
なんでこんなところに？ という疑問はひとまず横に置いておこう。
読んでみれば、サバイバルの基本らしいことが書いてあった。
……火を起こすとか、学校の教科書でちらっと見た記憶があるようなないような。
勉強って役に立つこともあるんだな。感心してる場合じゃなさそうだけど。