Eno.466 ヨッドラン

酒を探していた

手持ちの酒はいつの間にか空になっていた。

部屋の中を見渡せば、やはり空の瓶ばかりがあちこちに散らかっている。

誰も掃除に来ないとは、どういうことなのか。
いや、最近はだいたいそうだったような気もする。

ここは私の屋敷ではなく、共に暮らしているのは使用人ではなく、仲間たち……

久しく彼らの姿を見ていない。
知らないうちにみんな居なくなっている。

私だけが取り残されている。

嗚呼、だめだ

酒を。酒を。誰か居ないのか。誰か酒を持っていないか。

誰か。誰か。

誰でもいいから、誰か……

応えて……くれ…………