Eno.197 小瀧と南海

1日目

小瀧の手記

遭難と言えるのか定かではないが、とにかく無人島に漂着してしまったので経過を綴る事にする。この場所は元々無人島らしいが、現在は同じ状況に陥った漂着者が数名。すべてを把握出来ていないが、知人の姿もあり我々の世界規模で何か起きているのか、たまたま偶然か。それを判別する術はない。

漂着者は年若い女性が多い。私だけではどうしようもなかったので、勇さんがいてくれたのは本当に不幸中の幸いだ。
とはいえ、私も出来ることをやらなければいけないのは変わらない。どうにか脱出を試みなければ。

だが、その為にはまず食料や水が必要だ。食料は、森に豊富なきのみがある。また海の生き物も火を通せば食べられるようだ。
現在深刻なのは水だろう。海水や泥水を飲むのは懸命ではない。雨でもふればまた違うのだろうか