Eno.640 フォッカティオ



その日僕は、いつも通りのお使いに出たのさ。

フラミジリアの粉屋に用事があった。
最高の衣を纏う為にね!

緑の原っぱを歩いて、擦れ違ったヘンリにリヒネスの様子を聞いて。
もうすぐミオスジークの季節さ。彼女も見に来れると良い。

年に一度のミオスジーク。
みんなはそれを目指して、ピカピカに体を磨きあげるのさ!
勿論この僕も!

時計塔が遠くに見えた。

僕は坂を転がる石と、追いかけっこをしていたのさ。