Eno.434 エイリーク・N・A・ウエザラル

ここへ来て初めて口にしたもの。


眠っているとはいえ・・・・生きている限り少しずつ消耗していく
なのでコンラードの介護によって、この島へ来て初めて物を口にした。

それは真水・・・・何の変哲もない水だが、この島において安全な水を
手に入れるのは中々に難しいのである。

その水を『半分』だけ・・・・胃に負担をかけない程度に飲んだ。

とは言え・・・・その感覚も今の彼には分かっているのだろうか?

しかし飲み込む事は出来たので、まだ生きる意志は有るようだ。

そう・・・・隣で、倒れながらも常にエイリークの事を第一に気に
かけるコンラードは、そう考えているのだ・・・・。