一年前の憧れ
「あの夜に見た景色を、今度はみんなで見たいんだ」
おばあちゃんはそう言って、陽沈まぬ夜の彼に託された灯を胸に戦場へ降り立った
かつての輝きを断片的にしか知らないながらも、あの白夜への憧れを胸に
不器用ながらも真っ直ぐに、再び蘇る夢へ向かった
「君達を信じてるよ」
そんな言葉を遺して
敗れても尚、足が抜け落ちるまで走ろうとした
母さんも「人使いが荒い」と言いながらそれに応えようとした
……でも私は、
二人とは違うから、
痛みをロクに感じないくせに、死への恐怖だけがそこにあって
こないだだって、魔物に襲われて野垂れ死ぬ夢で目が覚めた
仮に生霊となるだけだとしても、あの感覚が現実味を帯びることがたまらなく恐ろしくて
今でさえ死が近づく度に息が詰まって
……憧れだけじゃなれないってわかってた癖に
おばあちゃんはそう言って、陽沈まぬ夜の彼に託された灯を胸に戦場へ降り立った
かつての輝きを断片的にしか知らないながらも、あの白夜への憧れを胸に
不器用ながらも真っ直ぐに、再び蘇る夢へ向かった
「君達を信じてるよ」
そんな言葉を遺して
敗れても尚、足が抜け落ちるまで走ろうとした
母さんも「人使いが荒い」と言いながらそれに応えようとした
……でも私は、
二人とは違うから、
痛みをロクに感じないくせに、死への恐怖だけがそこにあって
こないだだって、魔物に襲われて野垂れ死ぬ夢で目が覚めた
仮に生霊となるだけだとしても、あの感覚が現実味を帯びることがたまらなく恐ろしくて
今でさえ死が近づく度に息が詰まって
……憧れだけじゃなれないってわかってた癖に