意外と 疲労が油断ならない
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「漂流2日目にしてようやく気付いたのですが、
あれが空腹という状態だったんですね」
調理場で焼ける魚を眺めながら、前日の行動を振り返る。
この島に漂着してから、何となく調子が悪いような、熱量が不足しやすい気がする、と思いつつも
土地の影響だろうかと然程気にしていなかったのだが、雨音が止む頃には明確に不調を起こしていた。
そこでようやく、どうも補給が足りていないようだと気付き、水を飲んだり魚を焼いて食べたりして一眠りした結果、
すっかり調子が戻ったのだから、ヒトより頑丈な身といえども不摂生は良くなかったのだろう。
幸い、ヒトに換算して成人の一食分程度でエネルギーが足りたので、今後は活動後に補給を忘れなければ問題なさそうだ。
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「ティティ、だいじょうぶ?」
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「はい、充分に回復しました。大丈夫ですよ。
倉庫を見る限り、物資も充分のようですし、我々は散策を重視してみましょうか。
……そう言えば、この島には、海を隔てて離島もありましたね」
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「わわ、おしま、いきます?
およぐの、がんばります…!」
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「ダメです。自滅を頑張らないでください。
色々な漂着物があるのですから、それを使って、せめて小舟のようなものを……」
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「おふね! たのしそうです!」
きゃっきゃとはしゃぐ子供と一緒に、焚き火の前でのんびり過ごしている……