Eno.730 三三九里 八二子

824にっき2

不調でぶったおれたのにかこつけて、休みつつ記録を書いています。

いまさらですが無人島です。漂流というやつでしょう。
寮の部屋からどうやって絶海の孤島に流されたのかはわかりませんが、
まあそういうこともあるのだろうと受け止めるしかありません。
しかもこの島、一週間程度で沈むそうです。なんてこった。
わたしだけならいずれ誰かに拾ってもらうことも期待できなくはないですが、
個の身体は失われてしまうでしょう。それでは約束が果たせません。
そんなわけでサバイバル生活の開始となりました。

幸い高校で、とくに演劇部で見知った顔が何人かいるのと、
物づくりや野外生活、科学や魔術、デスに長けた方もいらっしゃるので
島の環境整備は急速に進んでいます。
それでも常に水食料燃料は足りない状態で、
人類の生活とは『消費』であると実感する次第です。

ただ、実のところ。
生存のために求められる役割を果たすことに集中できる現状は、
わたしにとっては好ましいものです。
学校のクラスでは、基準のよくわからない行動が求められ、
それが満たせないとコミュニティの一員として認められなかったので。

この島でわたしは『人間らしく』ふるまえているでしょうか。
近いうちに来るかもしれないこの島の沈没よりも、
いまのわたしはそんなことを怖ろしく思っています。

……寝ましょう。
不調のときにあまり考えすぎるものではありません。