Eno.5 烏丸 夜交

烏丸夜交の黙示録Ⅱ ♨ながめの湯♨

「広い風呂がほしいという要望で
 今回は岩風呂を作ったんだが……」


「作り終わった後……
 まぁ、色々と衝撃のニュースが飛び込んできてなぁ……
 意外とあっさり判明したな…… 本人の自白だけど」


「まぁ、オカルトバスターではない俺には、さほど問題ではないことだ。
 少なくとも1年…… 卒業まではな」






「それはともかく……
 岩風呂作りは永埜目に手伝ってもらった」


「あいつの腕が思ったよりほっそい小枝だったから
 まぁ力仕事はぜーんぶ俺だったが!」


「……それでも、多少は頼りになるじゃないか。
 今、この島で一番変わったのは……あいつなのかも、な」







「さて、明日でもう3日目か。
 そろそろ脱出の手段を見定めたいところだが……」


「……ん?明日で3日目?
 じゃあ今日って……」


「………エイプリルフール?
 あー……」


「なずむの宣言、四月馬鹿のネタだったりするか…?
 ククク……あいつの性格ならありえるところが怖い。
 まぁ気にしても仕方ない。今はこの異界を抜けねばな」