【4 花の咲く場所】
疲れてた。
たくさん休んでいたら、元気になった。
みんなが集めてくれた素材で、
離島に掛かる桟橋を作った。
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「……みんな、誉めてくれたよ」
フロルの家とか、ここでは関係ない。
歪な花の魔法しか使えなくても、
不器用でも、自力で集めた素材じゃなくても。
……僕はちゃんとひとつのものを作って、
みんなの役に立てたんだ。
思ったことがある。
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「……僕はね、きっと
咲く場所を間違えたんだよ」
違う場所で咲けていたのなら。
フロルの人間じゃなかったのなら。
そしたら、僕は──
ちゃんと愛が分かってて、
大切な存在を傷つけることもなかったのだろう。
それでも、芽吹いた場所で生きるしかない。
違う場所へ行くなんて、許されない。
この島から出る方法が見つかったら、
そしたら、僕は。
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「…………」
──あの世界に、帰る場所なんて、ないのに?