Eno.562 ナナシ

7.明かり

 島という環境において、船を停泊させる場所を整備する場合必ず目印になるもの[灯台]を建てることと、海に関する文献で読んでいたから作ろうとずっと考え書き置きにも書いて作れる時をずっと待っていた。
慣れない仕事の反動かこんな環境でも気持ちよく寝ている間に必要な石100個と支柱に使う木材と名前が決まって、僕専用のスペースに隠している機械たちと共にじっくり時間をかけて
「闇夜を照らすサーチライトハウスドラゴン」こと灯台は無事に完成した。
その影で、木材伐採用の鉄斧が不足していたらしく、新たに調達した分の愛称が「闇夜を照らす」になってしまったりと今まで気にもしてなかった名前で活気づく光景を目にした。

 あの世界ではこのような団結は一切考えられなかった。
相棒の為に始めたこの旅だけど、僕自身も生まれ変われるそんな気さえしてきたよ。