Eno.625 Leonhard.H.P.

あまりに出来過ぎた偶然

気がつけばそこは見知った島に見知った顔。しかし時間が巻き戻ったわけではないらしい。
その証拠に彼らは私を知っているようでもあったし、歩けば過去に組んだらしい残骸が見える。

島が、「また来い」と呼び寄せたのだろうか……そんな益体もない妄想ばかりが広がった。


既に経験・心得がある分、彼らの行動は手慣れている。
必要に応じての行動をしようと思ったときにはその大半が既に済んでいた、ということも一度や二度ではない。

……こうなると、逆に自分が何をすべきか見失っているような気さえしてきた。
どうにかしてコーヒーを生産する方法でも模索してみようか。