Eno.652 クライル

(3)はじめて

何もかもが初めての事。

それは、この島に集った皆が同じ事だ。

全てが手探り。

その事で疲弊するのも珍しくない。

この島に来てまだ3日目だと言うのに、とても長い事滞在しているように感じる。

しかし、生活基盤の進行は着々と、だ。



ああ、『はじめて』と言えば。

今でも忘れられない。

初めて■を■■た感触を。


僕の初めての相手は、■■の■■■■だった。

■■では、■■■行為は絶対に許されない。

後ろ手に縛られ、僕の前に引きずり出された■■■■は、僕を何事か面罵していた。

しかしそんな罵詈雑言も。


「…やれ」


■■の一言で止まる。

いや、正確には。

■■の一言に端を発する、僕の■■で遮られた。

後に響くのは、■■■■の絶叫。

その後は、■■■の元や■■■、諸々を聞き出すに当たり少しずつ■を■■で行く。

色々と聞き出す事は出来たが、そいつは物の十数分しない内に、■■■■■■と化した。


童貞卒業はじめてにしては上出来だ」


その■■の言葉が、あの時の僕には嬉しくてたまらなかった。