ココの生活がとても楽しい。
記憶がないからというのも理由の一つかもしれないけど、
私、こういうサバイバルをやってみたいと思っていたのかもしれない。

実際、食品があまり確保できてないから、ちょっと大変だけど…
でも、とても楽しいの。本当よ。
そして、これは私だけだったら楽しくない！と思ってたと思うの。
冒険者様のラスティさんが一緒にいてくれるから、心強くて…安心する。


ラスティさんと初めて食べたトリの丸焼きは、ジューシーでプリプリしてて…
つい、私…城の料理人になりませんかと聞いてしまったの。
失礼なことを言ってしまったと焦ったのですが、ラスティさんは楽しそうに笑ってくれて…優しい冒険者様…


一瞬だけど、私…思い出したことがあるの。
一つの大きな島、城に住んでいたような……衣服を着た動物たちと…
剣を腰に収める、鎧や外套を着た人達。

…ああだめ、懐かしいはずなのに、他人事のように感じてしまう…早く思い出さなきゃ。




ここの生活に慣れていけば、少しずつ思い出すかもしれない。


………、でも、全部思い出したら、私、ラスティさんとの楽しい生活…終わってしまわない、よね？