変わりやすい天気と つめたいおやつ
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「ふう。設備が充実してもなお、新しい施設を作るのは大変ですね」
しとしとと雨音が響く中、素材集めも一区切りついて、屋根の下で一休み。
でっかいのの近くに寄って来た子供は、毛皮の濡れた猫のように、しゅーんとした様子で、
しかし寒がっていると言うよりは、むしろ、
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「ティティ、ぎゅー、していい…?」
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「……蒸し暑いんですね?
体温を下げているので、どうぞ、好きなだけ涼んで構いませんよ」
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「わーい! ティティのおてて、ひんやり、です」
しょんぼりしていた子供は、くっつき許可が貰えると、生物らしさを欠いた体温にぴっとりくっついた。
雨の湿度と、段々上がり続ける気温が、筆舌に尽くし難い環境を作っている。
バテ気味になっていた子供だったが、しばらくひんやりすると、元気を取り戻した。
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「ティティは、あつあつ、だいじょうぶ?」
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「私は意識して体温が調節できますから、高温や低温での不調は起こしにくいんです。
とは言え、この島では体温調節にもエネルギーを使うので、補給は必要ですが」
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「それじゃあね、ひんやりのおへや、できたら…
いっしょに、かきごおりさんで、ひんやり、したいですっ」
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「かき氷ですか? ……確かに、色々な味の果物がありましたね。
果汁を絞って冷やすと、かき氷として楽しめそうです」
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「うん! たのしみ、です!」
ひんやりおやつに思いを馳せながら、二人でのんびり休憩をした。