セレクト・ウィズ・ハート3
同時刻 ■■■■より
『もう観測をする必要もないか?』
『そうだな、あれはもう私の物語ではない。全く別の物だ』
『こういった未来もあるよ、って事だね。孤高な君にしては珍しい』
『そういうわけじゃないさ』
『ふむ、そういった余裕がなかったのかな?』
『そうだろうな。生きるってそういうことさ』
『向こうの君は随分と捨て身なようだけどね』
『やりすぎない範囲で抑えているようだ。やりそうなことではあるわな』
魔女はさも当然のように笑い、
『まあ、必要がないかどうかはまだ分からないと思うよ』
魔術師もまた、それを当然のように受け流した。