Eno.751 寧路

無題

この島で目覚めてからもうこれで三日目。

ある程度調べてみたものの、きさらぎどころかあんバターも見つからない。
仕事で急に放り込まれるならあの子とは一緒だろうと思っていたのけど、
もしかして早々に海に飛び込んじゃってたりしないかだけが心配。

この島にはちいさな子どもから大人まで、人に近い姿をした者たちがいる。
あれらも私同様にこの島の外から来たものがほとんどのようだった。
地獄の亜種……もしくは童話系…かいじゅうたちのいるところだろうか…或いはネバーランドあたりか?
童話系の現象がここまではっきりと存在しているとは考えにくい。
ずいぶん感じていなかった空腹感と喉の渇きは恐らく、
この島が与えてきている副次効果だろう。よもつへぐいを誘発させるための効果だったのだとすれば、既に手遅れ。
何にしても何かを口にしなければ存在そのものに影響を与える程の危機感を感じる。

なんとか食いつなぎつつ、もう少しこの島について調べたほうが良さそうだ。