Eno.791 †ライン=フルスフィード†

3.夢が広がる

気が付けば、天幕の周りにいろんな施設が作られていた。
窯とか、岩風呂とか、氷室とか。
まるで農場経営ゲームみたいだ。畑はないけれど。

「…………窯では、パンが焼ける」


「………………………………」

「………………」





「……ピザも、焼けるのでは?」












「…………もしや プリン も作れてしまうのでは?」






……食べ損ねてしまったプリンに想いを馳せる。
……氷室があるならアイスも作れるんじゃないかな。
目標は定まった。シマの開発はみんなに任せて、自分は夢を追うことにしよう。
ほら、ピザはみんなで食べたら楽しそうだし。プリンやアイスはあると嬉しいし。



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◇お風呂に入った◇
気分は天然の温泉だ。数日ぶりのお風呂は身も心も生き返るようだった。
倉庫の隅で寂しそうにしていたアヒルくんがいたから、一緒にお風呂に連れて行った。
……のんびりしすぎて、ちょっとのぼせた。


◇氷室で涼んだ◇
お風呂上がり、のぼせた身体を冷やそうと氷室に行ってみた。
ひんやり気持ちよかった。アヒルくんもそう言っている。
きっと、"整う"ってこういうことなのだろう。……たぶん。
アヒルくんは倉庫に戻しておいた。今度は別の人と一緒に温まっておいで。