Eno.331 流月

燃え盛る熱の果ては


- ■■年前 辺境の村

「どうして村を焼いた!」

「……」

「答えろ!」

「君が、怖くなったから」

「そんな理由で……!」

-

ああ、そうだ。
あれは確かこんな感じの夏日だった。

私は、魔法使いが大嫌いだったのか。
そうか、魔法使い、か。
自分も魔法使いだったのかもしれない。
だが、魔法とは何の魔法だ?
魔力を感じる事はない。

最近はおかしな夢を見る。
夢を見る余裕があるなら現実を見ろ。
この戦いは始まったばかりだ。