Eno.434 エイリーク・N・A・ウエザラル

再び曇り空。

 
つかの間の灼熱の青空は過ぎ去り・・・・空は再び雲に覆われる。

眠り続ける彼は・・・・あの暑さに対しても耐えてしまった。

そう・・・・耐えてしまうのだ・・・・・・・・

全てが凍る寒さにも、全てを焼き尽くすような熱にも・・・・
恐らく『高圧』にも・・・・そして『核の光』さえも・・・・
今の彼を死に至らしめる物は少ないのかも知れない・・・・。

ただ・・・・『幸いな事』に彼は目を覚ます事が無い。

その凶悪とも言える身体能力を活かす事は出来ないのだ。


再びの曇り空が風を吹かせ・・・・島に籠った熱を取り去って
行く・・・・雲の流れは速い。

もしかしたら・・・・明日には『熱帯低気圧』が来るかも知れない。

そう、この曇り空は嵐の前の静けさなのかも知れない・・・・。