Eno.17 明けぬ夜の灯台守

こうつうせいびのはなし


灯台守は孤独である。
採用試験の門が狭いわけだった。
と言うか基本誰もやりたがらないような仕事である。

びっくりするほどのクソ田舎の星。
陽の光の恵みはかの星には届かず、各星間に配置された人工太陽もまた届くことはない。
だからこそ灯台が意味をなすのだけれど。
かの星の周りはひたすら闇夜で閉じているくせに、行く道としての活用方は多いからさ。
交通路として、そこを抜けるのだって多いんだ。

だから迷わないよう位置を知らせる、この星と東大は存在し続けるのだった。
星の海で道を見失わないよう。

細い光線のような光が走っていく。

それを管理している。

周り続けるそれを。




でも結局のところ自動化だってできるわけで、なんで有人でやってるかは話してくれないのだった。
彼は灯台の中であくびでもしてるんだろうな。