Eno.460 カミラ・T・N・ノーグ

私の華麗なる漂流記17

嵐の中、船が流れていましたの。

お父様のことを思い出しましたわ。


お父様は船で商売をしてまして、大きな船を大海原へと行っていましたのよ。

私はその時の船旅話を聞くのが大好きでしたわ。
もっと聞いていたい、将来はお父様と船に乗って…って思っていましたのよ。


でも、お父様は、
私が12歳の時に、
今日のような嵐に巻き込まれましたの。


それからお父様がどうなったのかなんて、私にはわかりませんわ。




だから、もしや私もと思ってしまった時、怖く感じました。
あの男が私だけを乗せて行かせるなんて…
今考えるともしかしてと思ってしまいますの。

初めてもらった指輪も失くなってしまってよ。


…本当にそうしようと思っていたのかしら。

…ねぇ、もしかしてだけど、

あなたは、