Eno.42 空にて寄り添う、二つ星

わがはい は    で ある 。

あぁ そう だ そう で あった 。
わがはい は ここ に いる わがはい は 。



とっく に いきて いない の で あった な 。













じぶん が たすからぬ と わかって いた 。
だから せめて かいぬし だけ は と 。

あの ひ うごかなく なった ははうえ と じぶん を だきしめて くれた 。
あたたかい あの にんげん だけ でも と 。

たとえ あの あたたかい すみか に かえれず とも 。
かいぬし だけ でも いきて たすかる なら ば 。

じぶん に いっさい の くい は ない の だ 。














で あれ ば 。
わがはい が なす べき は ただ ひとつ 。



いま この しま に いる にんげん ども を 。

いかして かえす のだ 。