Eno.331 流月

召喚の因果3


『例えばの話だけどさ、もし自分がもう一人居たら、
 その自分は何してるんだろう、とかさ』

『そういう、ありもしない未来の夢をよく見るんだ』

『え?夢じゃないって?はは、どうだか』

『でもそうだね、色々な世界を巡るのであれば、
 自分によく似た誰かは居るのかもしれないね?
 面白いじゃん、そういうのも』


まったくだ。
きっとこれは違う世界の誰かなのだろう。
魔法使い、か。
私が魔法を使えたならば、何をしていたのだろうか?