Eno.234 越智出久

タロット占い師の内心【5】

俺は働き者だってリーザさんが言ってくれた。
ちょっとこそばゆいけど、嬉しくて、凄く安心した。
俺、思っていたより皆の役に立ってるみたいだ。

メナードが既に死んでいて魂だけの状態になっている事がわかった。
でも、俺の友達のビリーも今は同じ魂だけの状態で存在しているからな。すんなり呑み込めた。
それに、メナードがこの事実を隠そうとしてきた気持ちもわかる。
きっと誰だって、信じてもらえないんじゃないか、責められるんじゃないかって不安になるだろう。
でもこの島に居るのは、あの祭典で戦った戦士たちだからな。
事実を知った皆は、驚いた奴も居たけど大体理解を示してくれていた。
こういう事があるから、あの祭典に参加し続けたいって思えるんだよな。

日照りが来たと思ったら、今度は嵐が来て、マジでコロコロ天気が変わるなこの島……。
絶対危険なの分かってるのに外出歩くひとたちが多いし、拠点で暇してるひとたちとワイコロの話題で盛り上がったり、七曜がベロンベロンに酔っ払ってたり、カニサンが花火と一緒に大砲で打ち上げられたりしたよ。
……まぁ一番最初のは俺もひとの事言えねえんだけどさ。

そうかと思えば、難破船が流れ着いたって話も聞いた。
生存者は居なかったらしいけど、有用そうなもんがたくさんあるとも。
もし暇ができたら俺も探検しに行こうかな!










ちょっと事情があって、こっそり嵐の中で珍しいものを探したんだ。
ほとんど倉庫に入れてあったきのみや野草ばっかだったけど、その中で一度も見た事が無い花を見つけた。
漢方っていう薬は植物から作られた気がするので、もしこの花で薬を作ったら……?

→リーザさんが作ってくれた薬を見て、俺がふと思い描いた夢物語は実在してたんだと知った。





拠点でガッチガチに縛られてる奴を見つけた。
確か……コンラードだったっけ? 死体ぶっそうなもん投げてたヤベェ奴。
ゼルカと同じリージョンメンバーなんだけど、この島から脱出する気が無いっぽくて……?