Eno.231 けだま まひる

花火

船から戻ったあと、何かものすごい音がしたから何事かと思ったら、まさかの花火を打ち上げてた。
職人…ではないんだよね?あるもので拵えた花火。
中々見事だった。

…そしたら、通りがかりの船に気づいてもらうためにみんなで花火大会をしようって。

普通思いつく?つかないよね。
でもすぐに、自分でも作れるならやってみたいなって。
幸い必要な素材はあらかた拾えてるみたいだし。

せっかくだからこの重めの気持ちを吹き飛ばしたいよね。

昨日のキノコ騒動で、私の人見知りも少し落ち着いたのか、ちょっとずつ人の輪に混ざったり、この島の生活に愉しさを見つけられるようになってきた。

しろいねこちゃんもなですりさせてもらって。
本当に有能なねこちゃん。多分私より色々できる…
獲物の解体とか実はずっと人任せ…。偉大なるもふもふ。
(マネキンちゃんもアヒルちゃんも可愛いけど!)

とりのおばちゃまが作ってくれたオムライスも!
オムライス!ケチャップから作ってご飯炊いて卵も集めて焼いて!めちゃ大きいの!花火並みに偉業!ご馳走様でした。

花火大会はそれはそれは見事だった。
こんな絶海の孤島でこんなの打ち上がったら、何かのイベントか怪奇現象かだよね!
私の作った花火もちゃんと打ち上がったの、もう笑うしかないよね!すごい!凄すぎる!
ちゃんと届くといいなぁ。

花火の後はまたアヒルバトル始まってたけど、この島本当にアヒルちゃんたくさんいたのね。
みんな黄色いのにウチの子だけ色違いっぽい。
まあ、船の探索で見つけたネックレスつけてあげたら私とお揃いっぽくなったし。うん、やっぱり可愛い。

ちゃんと帰ったら"また何か連れてきたの?"っていわれるんだろうなぁ。それでもいいや、それも楽しみ。

もういっそ、マネキンちゃんも連れてっちゃうか!田舎なら畑とかあるし。まあ船に乗れれば、だけど。