Eno.197 小瀧と南海

行動記録 五日目

小瀧の手記

漂着した船は、形こそ綺麗に残っているが流石に航海に再び出られる状態ではないようだ。酒、食料、宝などそこに人がいたであろう痕跡が残っている。

宝もこんな場所ではただの飾りにしかならない。

船の設計図も見つかった。この船の設計図だろうか。もし、これを真似て作れるものがあるのなら、試す価値があるかもしれない。

眼鏡が少しずれやすくなった気がする。壊れたりしなければいいが。

***

南海の手記

この島に来てから、異能や怪異の力を使うことが出来ずにいる。おそらく自分に異変が起こっている、というよりはこの場所がそうさせているのだろうと思う。
そういう意味でもこの場所が、特殊な場所である事は間違いない。そして、船で拾った石。感知する必要もなく不思議な力を感じるこれは一体何を意味するのだろうか。

謎を解明するのは俺の役割ではない。まずは、脱出の為の船を作ることを考えるべきだ。