Eno.305 清女谷 三佐雄

流島の在るがまま

生まれたお里
己の性別
恥ずかしい話
趣向、性癖
抱えた秘密

素顔に被せた殻を少しずつ脱ぎ去って、それでも受け入れてもらえる。
ここはそういう多様性の学舎。
日常的な学校生活ではできない話も、こんな非日常では溢れ出す。
在るがままになるという、一助。

この漂流が、流島高校企画の
サプライズレクリエーションと言われても
まあ驚くことではない気がしてきた。

実際のところは、わからないけどね。

だがまあ、私たちの底はそんなに浅くはねえわけで。
ここで皆が明かす秘密なんてのは泥の上澄みでしかない。
それでいい。
泥を掻き乱すことはない。
そんなことしない方が、蓮の花は綺麗だろ?

もっと見ようぜ。
物事の表層をさ。



追伸:
あ、でも、サッカーボールを脱いだ男の方のデス君。
薄口の滋味深い顔で良い……真っ黒な瞳が映えてかっこいいね……
ああいう暴露ならもっとください