Eno.48 ニライカナイ

9:記録参照。

これは、個人的な記録だという前置きはさせてもらおう。あくまで、私の視点から見た────要するに、主観だ。それに留意して欲しい


まだ私達が鉄ではなく人の肉出会った頃が、今の暦で2000年程前。いや、もう少し最近ではあるが……

その頃、とてつもない発展を遂げた国があった。

今も昔も変わらず蔓延る魔物。
その頃は、それを意志を持ってまとめあげる『魔王』が存在して軍となっていた。

人以上の力を持つものたちが、群れをなし、人のように襲いくる………脅威だ。


しかし、人も黙ってはいなかった。
国は魔法と科学を結集し、決戦兵器Legendiaという8機を作り上げた。

人の形をした、機械仕掛けの神々デウス・エクス・マキナ

しかしそれらは、完全な機械の体を制御するために、8人の子供が犠牲となっていた。……それを知るのは私と、01ゼウスだけだろうが。



魔を退けたが、しかして、国は滅んだ。

兵器はそれぞれ眠り、もしくは破壊され、忘れ去られた……はずだった。


現代、遺構として人々はそれらを知った。

巨大な国であり、今の大国であるサジタリアは兵器の再現を試みた。

しかし、失敗した。かつての文明の技術力がおかしかった

なにより、設計図もなしに人の形をしたモノを組み上げ動かすのは至難の業だ。

失敗作の機械達がただ無為に積み上がるだけ、の、はずだった。



01が干渉した。彼らは設計図を受け取った。不完全な。

しかして再現には至らぬものの、模倣の生体兵器が造られる。


数少ない成功作。彼らは地獄の星Hellstarと名付けられた。


さて一強となるかと思われた。だが、何故にか、壊れ、眠っていた決戦兵器Legendiaたちが目を覚ました。


……………………。
…………認めたくは無いが、<rt>私</rt>07<rb></rb>含めてな。



………かの国の、サジタリアの生体改造は飛び抜けている。だがその裏に、数多の屍と失敗作が積み上がっている。

私はあくまで、観測者と決め込むつもりだ。

だが、もし、もしだ。ヒトがかの国の改造を受けたならば。適合すれば。


たしかに力は手に入るだろう。何者にも勝るとも劣らないチカラが。



だがね、それは────



──────それは人間性ココロを代償にしたモノだと、心得よ。