Eno.231 けだま まひる

準備

みんなが、手際良く、脱出の準備をしている。

時々、大事な話もしているみたいだけど、ちょっと遠まきにみていた。

この島なら大概のおかしなことは呑み込めるけど。

…何か様子おかしくない?
こちらではいかにもこの孤島らしい不可思議な事象がおきてるのに、あっち側、あれ何してる?イカダ⁈なんで⁈

かわるがわる飛び込んではボロボロになって戻ってくるの、あれなんの遊び⁈

その温度差で悩んでるのがバカらしくなった。
いや、なんでよ。自分でもよくわからないけど、この人たちと乗る船なら多分大丈夫だわ。
根拠はないけど、なんか大丈夫そうな気がしてきた。

遅くはなったけど、自分にできる準備をしよう。

とりあえず、浮き輪どっかに落ちてないか探して、あと手持ちの石とか金属とか全部置いてこう。

よし!大丈夫、私はまだ生きてるし、結構運はいい方だから!