Eno.286 ヴェルヴェット・ヴェーヴ

パラパパ〜!

……

船が来ました〜!!

船デございます〜!!!
ワタクシ、なんと帰れマス〜!!!
ナノで、

イカダに乗りました〜!!
ウーン、痛い!!
ケド、楽しい!

その後は星の記憶サンで……
このような事が言われていまシタ。

"その海は数多の術者が挑み、そして敗れた海だ。
土地はなく、ただ広大な海だけが広がる、乏しく虚しい世界。
それを変えんと有力者が集い、そして皆等しく匙を投げた。

神秘、魔法、科学、奇跡……
遍く術の混ざりあったその海は、いつからか自我に近しいものを得ていた。

やがて、とある術者が世界の境界を開いた。
隔絶された世界の境界がこじ開けられたことで、
その世界は瞬く間に歪んでいった。
術者の成果を蓄えた膨大な海は、その境界を我が物としたのだ。

他世界の海を取り込み、資源を溜め込んでは海を吐き出し、再び取り込む。
海は、いつからか貪欲なる海と化していた。

そして長い年月を経て。
かの海は多くの資源を蓄え、そして誰かに奪われる日々。

そんな『魔の海』は、今日も晴天の元に佇んでいる。"



デスッテ…
大きなお魚サンのヨウデス。
マスター、戻ってきたら、この話をします。