Eno.382 レグルス

無題


久しぶりによく寝た。
周りに人間がいるとどうも体が休まらねぇ。

寝て起きたら随分と島の水位が高くなって、別の船の姿も確認できた。アレに乗りゃどうやら帰れるらしい。

──どこに帰るんだか知らねぇが。

まァ、何よりか。


ここ最近の喧騒は不思議と心地良かった。
性別も種も何もかもが違う生き物同士でも、こうしていくことが出来るっつーのにな。
地下都市の馬鹿共に爪の垢でも糞でも何でもいいから煎じて飲ませてぇよ、ホント。

……あぁ、一回この島みてぇに生命の危機に瀕してくんねぇと分かんねぇもんなのかな。
今回はよーーく分かったよ。

やっぱ心の底から心を通わすには吊り橋効果生命の危機が効果覿面ってこと。
相棒の明るい顔見てると嬉しい嬉しい。
俺も頑張るかあ〜〜。

帰ったら馬鹿共になんて言おうか……。