Eno.48 ニライカナイ

11:活動記録

記入者:Niraicanai

 漂流した無人島───この島において驚異はほとんど無いと結論づける。

 共に漂流した者は人間、亜人、魔族、猫と様々であるが性格的な言動を除き、危険・害意はないものとされる。

 特筆すべき危険は3つ。
 飢え・温度による衰弱、崩落・動物による出血、潮位上昇による水没である。

 通常より空腹・乾き・疲労を感じやすく、感じたそれらがそのまま生命の衰弱に繋がる。
 故に、食料水・休憩の拠点・ライフライン維持の為の燃料類(主に木材)の確保は通常以上に重要である。

 ライフライン維持の燃料には主に木炭が該当するが、これは斧を手にし大木を倒しても即座に木材として扱える質になるため、収集不足による枯渇を除けば、枯渇の心配は無い。


 崩落・動物による負傷は多く、釣りを行う際に海に落水、森林探索最中に動物との衝突、探索中鋭利な物を踏み抜く、漂着船の床抜け等。多くの負傷原因が存在する。

 また、ガラスを少し踏んだ程度の負傷であっても生命に直結する可能性が高い程度には、この島における様々な弱化は顕著である。


 潮位はおよそ1週間程度を目安に急激に上がり始める。故に、脱出の為には迅速な結束、情報共有、収集が必須となる。

 尚、脱出の手段としては遠洋を通る船舶へ救助を要請することを推奨する。手段としては旗、目印、大きな音などでこちらに「気付いてもらう」必要がある。

(嵐後に漂着した漂着船からは船の設計図と思われる資料が見つかるものの、よっぽど緊急でなければ船の建造は困難、ないしは現実的ではない。その場合、脱出用の食料水等の用意も要されると推測)


 以上により、この島は資源豊富であるが構造自体が不安定であり、長期滞在・資源、領土目的の制圧等は極力非推奨と結論づける。


 尚、各ロケーションの詳細と、漂着者達についての詳細は別紙に記す。

《追記》
発見され、復元された石碑の内容を写しておく。

『研鑽重ね究めた我が術が果ては、やがて海とひとつとなり、多くのものを蓄えるであろう。
 外海の糧を飲み、富める海へと成った暁を我が見ることは叶わぬが、我は既に満たされた。

 沈みゆく我が故郷レムリア、この碑に刻み記し、かの海へと遺さん。
 どうか、意志なる晶を手にこの碑文を読む者が現れんことを祈る。』


【矢に貫かれた星と、二重丸を重ねたような図形】
Password:Retribution will be served報復は成される

中央国サジタリア ヴァルキュリア隊
ニライカナイ・ロヒコマノヤータ