Eno.128 防寒着

これ以上の、幸せなんて

これ以上の幸せなんて、きっとないから。
幸せな思い出を抱えたまま、このまま、死にたい──



……かつてのわたしは、そんなことを思っていたんだけど。
マイさんに拾われて、いろんなことがあって。さらにさらに、またみんなと会うことができて。
まったく、未来というのはわからないものだなあ、と思うのです。

あのときの絶望はすっかり嘘になってしまいました。
だって、今も。こんなに──幸せなのだから!