Eno.396 最寄近場

【遭難記16】



島へ海水が流れ込んで来た。
いよいよ終わりが近いらしい。
最初の便箋を置いてくれた奴がどこのどいつかは知らないが。
沈没するってマジだったんだなあ。教えてくれてありがとさん。

救助船も来てくれたし、そもそも自前の船もあるし。
思い残すことなんてほぼ無いんだが……そういや結局俺、漂着船を見てないな。
ちょっとちらっと見てくるか。ちらっとね。