Eno.17 明けぬ夜の灯台守

○○○



──宇宙に憧れてしまった。

麦を輸送する、その車に憧れた。


だからその職に就くために星を出た。


──自分はできがいいほうなんだよ、マージでね。

──割とすんなり、試験に受かった。



そうして、その職について働いていた。
船で宇宙の果てまで物を運んだ。
単純な作業ではあった。長時間運転は疲れた。
しかし自由に果てまで迎えるのはよかったんだ。



──まあ、身内のせいで、それも終わったんだけどね。
別にそれは何も思わねえよ。