最後の散策
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「ティティー! プラスチックさん、おてつだい、いこ!」
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「そうですね、やってみましょう。
プラスチックなら浜辺でしょうが……あの辺りはひどく水没しているでしょうから、
君は流されたりしないよう、私から離れないでくださいね。本当に」
仔細まではわからないが、料理を作っている横で、大量の素材が必要になったらしい。
煮込み終わったブイヤベースを火から下ろして、ほとんど海と区別がつかなくなっている浜辺へ。
資材を探して、ちっちゃい子供とでっかいのが、海水の下をサブサブしていれば、
まあ、当然ながら、船に乗っている方からも、子供が流されているように見えるわけで。
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「あっ、あの、おぼれてないです! さがしもの、してて…
おふね、もうちょっとだけ、まってください…!」
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(予想外に目立ってしまいましたが、
子供が残っているとわかれば、置いて行くことはないでしょうし、
結果的に良かったと思いましょう)
あまり長く時間を取れなかったこともあり、二人で持ち帰った素材はお世辞にも多くはなかったが、
全員で集めた分を合わせると、必要分を満たせたらしい。
そうして、不思議な石と、山のように積んだ素材を使って、出来上がったものは、
島の上空へと光を放ち、キラキラと輝き始めた。
やりきった気持ちになった子供は、料理を持って船に乗るときも、ずっと上機嫌。
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「おそら、ぴかぴかで、すごかったです!
たのしかったね、ティティっ」
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「そうですね。慣れない環境や、天候に悩まされたこともありましたが、
総合的に振り返れば、資源の豊かな島だったことは間違いないでしょう」
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「それに何より、予想外に消耗してしまったとは言え、
最後まで探索が続いたことは、私にとっては好ましい状態でした。
自分が収容されたとしても、私は蒐集家のイドラ、ですのでね」
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「えへへ…
ティティもたのしかったの、うれしいです!
たのしいの、おそろいー」
乗船したら、船が出るまで、のんびりのんびり。