Eno.210 隠岐村 光緒

危なかった

あやうく忍ってことがバレるところだった。


わかっている。ろくな材料がなかったとはいえどう考えても俺のセンスが悪い。
だって仕方ないだろう。俺はああいう古風なやつが好きなんだよ。
今や装束も光学迷彩取り入れようとしてる流派もあるし
武器やカッターは最新式だし、クラッキングだってするし。
今回無人島だったから、たまたま俺の趣味にあったっていうだけで。


まあでも、まだ言い逃れの余地はあるさ。
俺はただの、忍者がだ~い好きなだけの米農家出身の高校生、
隠岐村光緒。

それでいい。