海の底で・・・・。
その日・・・・世界が海に沈んでゆくのが見えた。
ゆっくりと・・・・でも目に見えるような速さで・・・・。
ぼくたちは・・・・ゆっくりと海へと沈んで行った・・・・。
その身を変えてゆきながら・・・・。
最初は・・・・息を止めて苦しかったけど・・・・姿が変わって
いって呼吸が出来るようになった。
もう、ぼくたちはヒトじゃなくなった。
2匹の深海生物に変わっていた・・・・・。
でも・・・・こわくない・・・・いっしょにいてくれるから。
ずっと、寄り添ってくれるから・・・・怖くないよ?
だから400兆年でも・・・・もっと長い時間でも、あなたと
いっしょなら耐える事が出来るよ。
いつか・・・・水が引いて・・・・再び世界が現れる時が来ても
ぼくは、ずっと あなたといっしょにいるよ。
もう・・・・さみしくないよ。
いつか・・・・ヒトの姿を取り戻した時に、ここでの出来事は
夢だと思うのかな・・・・?
でも・・・・ぼくは忘れないよ・・・・あれは夢じゃなかったって。
きっと断言できる。
ぼくらが・・・・この海で生き続けたことを決して忘れない・・・・。
・・・・その日が来るまで。
エイリーク・N・A・ウエザラル slutt.